季節は、少しずつ変わっていく。
- ZENBEE

- 8月18日
- 読了時間: 2分
季節が変わる瞬間を、
はっきりと見ることはあまりありません。
ある日突然、
夏が終わるわけでもなければ、
朝起きたら春になっているわけでもありません。
少しずつ空気が変わり、
風が変わり、
草木の色が変わっていきます。
その変化は小さく、
忙しく過ごしていると見過ごしてしまうこともあります。
子どもの頃は、
季節の変化に敏感だったように思います。
蝉の声が聞こえ始めると夏を感じ、
金木犀の香りがすると秋が近づいたことを知りました。
冬の朝、
吐く息が白くなるだけで少し嬉しくなったこともあります。
何気ないことでしたが、
季節は暮らしのすぐそばにありました。
大人になると、
暦で季節を知ることが増えます。
仕事や予定に追われていると、
窓の外を見る時間も少なくなります。
それでも、
ふとした瞬間に季節は教えてくれます。
夕暮れが少し早くなったこと。
朝の風が少し涼しくなったこと。
スーパーに並ぶ果物が変わったこと。
そんな小さな変化が、
次の季節を知らせてくれます。
ニホンミツバチも、
季節とともに暮らしています。
咲く花が変われば、
訪れる場所も変わります。
雨の日が続けば、
巣の中で静かに過ごします。
自然の変化を受け入れながら、
その季節にできることを重ねています。
私たちの暮らしも、
少し似ているのかもしれません。
忙しい時期もあれば、
少し立ち止まれる時期もあります。
頑張れる日もあれば、
思うように進まない日もあります。
どちらかが良いということではなく、
どちらも季節のようなものなのだと思います。
季節は、
急ぐことなく巡ってきます。
だからこそ、
桜は毎年待ち遠しく、
新緑はいつ見ても心地よく感じます。
もし一年中同じ景色だったら、
その美しさに気づくことは少なかったかもしれません。
変わることがあるから、
変わらないもののありがたさにも気づけるのでしょう。
今日の景色も、
昨日とまったく同じではありません。
空の色も、
風の匂いも、
聞こえてくる音も少しずつ違います。
そんな小さな変化を見つけられた日は、
一日が少しだけ豊かになる気がします。

