待つ時間にも、楽しみがある。
- ZENBEE

- 1 時間前
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子どもの頃は、
季節が来るのを待つことが楽しみでした。
夏休み。
初雪。
桜が咲く頃。
誕生日。
その日が近づくたびに、
少しだけ胸が高鳴っていた記憶があります。
待つ時間そのものも、
楽しみの一部だったように思います。
今はどうでしょう。
欲しいものは、
数回画面を触れば注文できます。
知りたいことは、
すぐに調べることができます。
便利になったことで、
待つ時間はずいぶん少なくなりました。
それはとてもありがたいことです。
その一方で、
「待つこと」ならではの楽しさに触れる機会も、
少し減ったのかもしれません。
自然は、
今日植えた種を、
明日咲かせることはできません。
雨の日もあれば、
晴れの日もあります。
暑い日も、
風の強い日もあります。
そのすべてを重ねながら、
少しずつ育っていきます。
遠回りに見える時間も、
振り返れば必要な時間だったことに気づきます。
ニホンミツバチも、
花が咲く季節を待ちながら暮らしています。
花が少ない日は、
無理をしません。
天候が変われば、
その日の過ごし方も変わります。
自然の流れに合わせながら、
一年という時間を積み重ねていきます。
その先にある一滴の蜂蜜には、
目には見えない時間が詰まっています。
暮らしの中にも、
待つ時間があります。
お米が炊き上がるまで。
お湯が沸くまで。
夕暮れになるまで。
どれもほんの短い時間ですが、
急がずに過ごすと、
不思議と心まで慌ただしさが少し和らぐことがあります。
待つことは、
何もしない時間ではありません。
季節が変わることに気づいたり、
空の色を眺めたり。
そんな小さな時間が、
毎日を少しだけ豊かにしてくれることがあります。
今日も、
どこかで花が咲き、
ミツバチが飛び、
季節が静かに進んでいます。
私たちが急いでいても、
自然はいつもの歩幅です。
その歩幅に少しだけ目を向けると、
見過ごしていた景色が、
ふと見えてくることがあります。
待つ時間があるからこそ、
季節の訪れは少しだけ嬉しく感じられるのかもしれません。


